アイスリボン初の電流爆破マッチも「爆破でハッピー!」



12月3日 アイスリボン「超花火×アイスリボン 百尺竿頭」千葉・Blue Field 284人超満員


(写真はアイスリボン公式、コメントはバトルニュース、試合内容は実況ツイートより)

<エキシビションマッチ3分間>

星ハム子(0-0)すず(練習生)


<第1試合 10分1本勝負>

○宮城もち(7分13秒 エビ固め)×藤田あかね

※メタボリックサンド


<第2試合 10分1本勝負>

○松屋うの(6分07秒 牛とじ)×松本都


<第3試合 20分1本勝負>

弓李 ○尾崎妹加(12分9秒 片エビ固め)雪妃真矢 ×ジュリア

※アルゼンチンバスター


<第4試合 爆女王選手権試合~電流爆破デスマッチ~ 時間無制限1本勝負>

【第3代王者】世羅りさ(14分9秒 体固め)【挑戦者】×藤本つかさ

※爆破

☆世羅が2度目の防衛に成功


(試合終了後)

世羅「つっかさん、どうでしたか?電流爆破デスマッチの痛みは?痛い、熱い。でも、でもプロレスは楽しい。ですよね?(「そうだね」とノーマイクで藤本)少し個人的な話になりますが、自分は4年前、デスマッチをやりたいと宣言したとき、アイスリボン全体から反対を受けました。それは自分が未熟であり、デスマッチというものをちゃんとわかってなかった。だからだと思います。でも、そんなときに、一番、反対しながらも、一番、賛成してくれていたのが、藤本つかさでした。あのとき、きっと反対も賛成もしてくれなかったら、こうしてアイスリボンのリングでデスマッチをやりたいと言い出すことはなかったと思います。アイスリボンのリングでデスマッチやって、皆さん、いかがでしたかーっ!(拍手が起こる)これが藤本つかさ自身の答えでもあると思います。今日はきっと怖かっただろうし、なんで私がデスマッチなんてって思いながら、この会場に来てくれたと思います。自分のデスマッチを反対しながらも賛成してくれて、今日、この日を迎えてくれて、本当にありがとうございました!これが自分の百尺竿頭です。」  

(エンディングでは他の選手が客席に握手周りに行く中、藤本と世羅はリング上で肩を抱き合いながら笑顔で語り合い、固く握手を交わした。さらに円陣では工藤めぐみさんも加わり、世羅が横に立つ藤本にマイクを向ける)

 藤本「生きてます。ダメージはあるけどケガはないよ。怖かったし、なぜ私がやるんだろうって思ってたけど、今見えてるこの景色は最高です!世羅はすごいね。そして爆破経験者の沙弥もあかねも、そして工藤さんも本当に尊敬します。あと初めてのアイスリボン千葉大会なのに、凱旋って言えなくて、ユキとジュリア、ごめんね。来年、千葉大会やろうか?」

世羅「いつもはプロレスでハッピーと言ったら、皆さん全員でアイスリボンって叫ぶんですけど、今日だけは爆破でハッピーって言わせてください。皆さん、準備はよろしいですか?いくぞーっ!爆破でハッピー!アイスリボン!」


【バックステージでの世羅】

世羅「無事防衛しました~!ああ終わったって感じですね。本当に今日乗り越えれるか不安だったんですけど、色んな意味で。アイスリボンでデスマッチをやってもいいのかっていう葛藤は未だにあって、私の興行でやってきたから最後にハッピーって叫べてたけど、アイスリボンでやってハッピーって叫べるのかな、お客さんはどうなのかなって考えてて、夜も眠れないくらい…。昨日11時には寝ましたけど。一つの歴史が終わったというか、たぶんこれからアイスリボンはどんどん変わっていくと思いますね。今までは、例えば私がデスマッチをやりたいと宣言したとき、反対して反対してアイスリボンは変えない、その一点張りだったと思うんですけど、今回実際変わったわけで、アイスリボンのリングでデスマッチをやる、それをきっかけにどんどんどんどん新しいものがアイスリボンの中で生まれていくんじゃないかなっていう楽しみと不安と色々ありますけど、変わっていかなければならないっていうのがアイスリボン、私たち全員が思ってることなので、これからどんどん面白くなると思います、アイスリボン。ぜひ期待していてください。」  

――今回藤本選手が対戦を受けたというのが大きかったと思いますが。 

世羅「そうですね。今日藤本つかさでなければ意味がなかったと思ってるので、ぶっちゃけ藤本つかさがいなければここまで出来なかったと思うので、なんて言うんだろう…不思議な絆に感謝と言うか、さっきリング上でも言ったように、あのとき反対して賛成してくれたつっかさんがいて、そのときにアイスリボンをやめるまで言ってたんですよ、自分が。それに対しても反対してくれて、アイスリボンにとどまらせてくれたことで、今日この日を迎えられたと思ってるので、もう感謝しかないというか、なんでこんな我儘な自分をここまで受け入れてくれるんだろうという、恐ろしい人ですね、あの人は。いい人過ぎて恐ろしいというか。懐が深いと言うんですか。もう自分の人生の中で藤本つかさがいなければプロレスはやってないでしょうし、ここまでやってないので、大きすぎる存在です、藤本つかさは。本当に感謝してます。」 

 ――その藤本さんから強烈なのを一発食らいましたが。 

世羅「リング上に上がって、あ、バット3本あるなって思って、爆破経験がないじゃないですか。一番最初にやるのは絶対私だと思ってたんです。そうしたら最初に取ってスイッチを押して、お~やるか。最初は避けましたけど、まさか一発目をあっちがやってくるとは思わなくて、嬉しい反面痛いし、びっくりしました。場外に逃げるしかなかったですね、あれやられたあと髪の毛燃えてたんですよ。もうチリチリ。びっくりして熱くて恐ろしいですね。本当に恐ろしい人ですね。そういう人だからこそ私は指名したんです。なんでも度胸がなければできないというか、藤本つかさだから最初いバットを持って爆破してきたんだろうなってつくづく思います。」 

――今日勝ったことで今後世羅さんはどういう方向に進んでいきたいと思いますか? 

世羅「今日を終えてなんでもできる気がしました。一度はデスマッチを辞めて、でもなんやかんや言って帰ってきて、爆女王になって、アイスリボンのリングでこうやって電流爆破やらせてもらって、次行つくとこはどこなんだって言うと、まだ言えないですけど、もっともっと大それたことをやりたい。夢は海外でデスマッチをやることかな。今まで一切海外興味なかったんですけど、言葉通じないから絶対行きたくないって社長にも宣言してて、でもこうやってデスマッチをやっていくにあたって、行ってみたいなって思いました。日本にとどまらず、海外行ってもっとすごいことやってる人って多いじゃないですか。それに触れたい。海外でクレイジーなジャパニーズピープルが来たぜって言われたいですね。言っちゃ悪いですけど、私の我儘をここまで叶えてくれたアイスリボンは色んなことができると思うし、私が我儘を言ってることによって、一選手が発言してもいいんだってみんな思えてると思うので、もっとみんな発言していこうよっていう、その筆頭でやっていきたいなって思うし、言えば叶えてくれるんだよアイスリボはっていうのを、みんなにもっと知ってもらいたいですね」


【バックステージの藤本】

――初めてのデスマッチの感想を聞かせてください。 

藤本「初めての世界に飛び込んだ感じがして、デビュー戦の時の自分の気持ちを思い出しました。爆破、最後に2発かな?食らったんですけど、花火の火薬の中に自分がいるような感覚ですかね。自分が消えてなくなってしまうという思いでいたんですけど、なんとか二本足で歩けて本当に今は安心してます。この爆破マッチをやるって決定したときに、正直アイスリボンはもう終わっちゃうんじゃないかなと思いました。離れていく人もいると思うし、でも、今日久々に3年ぶりにアイスリボン来ましたっていうファンの方もいて、このひとつの出来事がいろんな人たちを巻き込んで私は戦ってるんだな、世羅は戦ってるんだなっていうのを身に染みて感じました。今は無事にケガがなく、そして、爆破でハッピーって叫べたことが私の中で凄いほっとした気持ちで終われてよかったなって思いました。」

 ――電流爆破のバットは初めて振ったと思いますが、どういう感覚でしたか? 

藤本「とても重かったし、火薬が入ってなくてもものすごいダメージがあったので、バット一つで人の人生が変わってしまうぐらいの威力でした。私は今日、人生の節目の日だと思います。私は私の角度で、そして世羅は世羅の角度で、アイスリボン今20何人いますけど、色んな角度からアイスリボンを広めていくっていうのが今の新しいアイスリボンの形なのかなって思います。」 

――世羅選手のデスマッチ路線に理解できた部分はありましたか? 

藤本「はい。4年前ですかね?世羅がデスマッチをアイスリボンでやりたいって言ったときに、あまりにも反対意見が多くて、あのときは実は毎日世羅と一緒にいたんですよ。今だから明かせるんですけど、世羅が退団したいって言ったときに、あーじゃあ私も一緒に退団して新しい団体を作ろうかなっていう風に実は思ったこともあって、それぐらい世羅を追い詰めてしまった責任もあったし、私にとって世羅は特別な存在だし、でも、アイスリボンも特別な存在だし、その特別な存在が同じ空間にいるっていうのは、色んなことがあったけど、むしろあったからこそ、今一緒にいるのかなって思う。あのとき退団に賛成して新しい団体を作らなくてよかったです(笑)。」 

――藤本選手にとってもデスマッチは今回が一生に一度のものですか? 

藤本「はい。でも、今日の世羅と私の戦いを見て、目を輝かせていた人がいたんですよね。」 

――誰ですか? 

藤本「今日デビューが決定した人ですかね。一番最初に私の元に来てくれて、あんたのためにデスマッチやったんだぞって言いました(笑)。」

  ――最後世羅選手とリング上で笑顔で語り合っていましたが、あれは何を言っていたんですか?

藤本 「たわいもない会話ですよ。生きてますか?生きてるよ。大丈夫ですか?ケガないですか?大丈夫よ。これが私がやってきたことです。凄いね。というような会話。本当は握手廻りに行きたかったんですけど、体が動かなくて。そういう会話をリング上でしましたね。」 

――アイスリボンで今後世羅選手のデスマッチを続けていく可能性っていうのはありますか? 

藤本「どうなんですかね?世羅がなんて言うか分からないですけど、お客さんの反応ってどうだったんですかね?今後はこういうのも新しいアイスリボンの形なのかなって感じました。」

 ――そういう意味ではアイスリボンは今後も恐れずに挑戦をしていくということですかね? 

藤本「自分がやって思いましたけど、本当に爆破でハッピーでした。やって後悔なし。」  

――その気持ちは宮城の両親にも届けられますか? 

藤本「(笑)。はい。言えます。」

 ――今回のデスマッチをやることで世の中にアイスリボンを届けたいと言っていましたが、その部分では意味があったと思いますか? 

藤本「そうですね。傷だらけになって、嫁入り前なのにって思いもありますけど、でもやっぱり体張ってでも伝えたいものはあります。受け身一つ取ることだってダメージが体に残っている中で、爆破をやるって決めたのは私なので、色んな形、色んな方法でアイスリボンを私は広めます。」  

――アイスリボン流の黄金時代の一歩になりましたか? 

藤本「はい!新しい女子プロレスの黄金時代、新しい女子プロレスのブームをアイスリボンが作っていきます。」  

――デスマッチをやってみて、充実感を感じた部分はありましたか?

藤本 「デスマッチは怖いイメージしかなくて、子供たちがテレビとかをつけて血が出て来たら親がチャンネルを変えるっていう残酷なイメージだったんですけど、最後やっぱり試合が終わったあとに笑顔があったり痛いけど立ち上がったりとか、そういう部分が人生を投影させる一つの方法なのかなって思うので、世羅だったりあかねだったり、体張って凄いなって尊敬します。凄い。」


 1月28日に爆破女王を奪取した世羅が王座をかけて藤本と対戦、王座奪取してからアイスリボンでの防衛戦を希望し、藤本を挑戦者に指名してきたが、デスマッチの恐怖で断固拒否していた。しかし10・28両国KFCで藤本が世羅からICE∞王座を防衛すると、練習生のすずから背中を押される形で挑戦を決意、今回は爆破女王戦として工藤めぐみが立会人を務め、ZERO1からオッキー沖田リングアナがコールを行った。

 開始から世羅が有刺鉄線竹刀で一撃を加え、場外でも殴打して首を絞めあげる。リングに戻っても世羅が竹刀で何度も殴打してから、世羅は藤本に竹刀をセットしてニードロップしてからまた殴打、リバースカンバーナで捕らえる。

 藤本は串刺しドロップキックから串刺し低空ドロップキック、ミサイルキックで反撃して卍固め捕らえ、。そこで爆破バットを手にしてスイッチを入れるが、フルスイングはかわされ、世羅はスイッチを押して爆破は解除されてしまうも、藤本はインフィニティを連発してから爆破バットを手にして爆破スイッチが入れフルスイング、世羅は被弾する。

 世羅の髪が燃える中、藤本は場外戦に持ち込み、花道でサッカーボールキックからブレーンバスター狙いは世羅が投げ返し、エルボー合戦からリングに戻り藤本がサッカーボールキックの連打からランニングローキック、コーナーからローリングネックブリーカーと畳みかける。

 藤本が爆破バットを手にしてスイッチへ向かうが、世羅が抵抗するとシュバインを決め、エルボー合戦は世羅が連打で押し切るが、藤本がビンタから突進は世羅がドロップキックで迎撃し、、串刺しダブルニーからリバーススプラッシュダブルニー、世羅が爆破バットを手にするもスイッチは藤本が阻止する。

 藤本のビーナスシュート狙いは世羅がキャッチするとシットダウンパワーボムで叩きつけ、爆破バットを持ってスイッチを入れ一撃し藤本は被弾も、藤本はカウント2でキックアウト、世羅はコーナーからダブルニーも投下するが、カウント2でキックアウトされると、再度爆破バットを手にした世羅はスイッチを入れ、藤本の背中に一撃を加えて3カウントを奪い王座を防衛した。

 内容的にはデスマッチに長けている世羅が有利かと思われたが、藤本が先に爆破バットを使うという意外な展開となったが、最終的には爆破マッチに長けている世羅が優った。

 、超花火シリーズは大仁田厚から始まったが、大仁田が去ってから、いろんな選手が行うことで、違う世界観を作り出して、今では完全に大仁田から独り立ちしてしまった。大仁田の置き土産となった超花火シリーズはどう広がりを見せていくのか、注目したい。

伊賀プロレス通信24時

略して「イガプロ!」、三重県伊賀市に住むプロレスファンのプロレスブログ!