清宮がやった!杉浦を降し最年少でGHCヘビー級王座を奪取!原田が鼓太郎を破りGHCジュニア王座奪還も、まさかのどんでん返しが…


12月16日 NOAH「GREAT VOYAGE 2018 in YOKOHAMA vol.2」神奈川・横浜文化体育館 2145人

(試合内容は実況ツイートより)

<第1試合 20分1本勝負>

渡瀬瑞基 ○林棟軒(8分38秒 逆エビ固め)稲村愛輝 ×岡田欣也


<第2試合 30分1本勝負>

齋藤彰俊 ○越中詩郎 モハメド ヨネ クワイエット・ストーム(5分22秒 エビ固め)長井満也 KAZMA SAKAMOTO コーディ・ホール ×井上雅央

※侍パワーボム


<第3試合 30分1本勝負>

HAYATA YO-HEY ○タダスケ(11分10秒 片エビ固め)金本浩二 諸橋晴也 ×宮脇純太

※地団駄ラリアット


<第4試合 30分1本勝負>

○拳王 マサ北宮 小峠篤司(11分6秒 片エビ固め)樋口和貞 梅田公太 ×島谷常寛

※ダイビングフットスタンプ


<第5試合 30分1本勝負>

○ダグ・ウイリアムス(11分58秒 ロールスルージャーマンスープレックスホールド)×小川良成


<第6試合 GHCジュニア・ヘビー級タッグ選手権試合 60分1本勝負>

【挑戦者】大原はじめ ○熊野準(17分48秒 アルゼンチンバックブリーカー)【第34代選手権者組】×Hi69 田中稔

☆Hi69&稔が5度目の防衛に失敗、大原&熊野が第35代王者となる。


<第7試合 GHCジュニア・ヘビー級選手権試合 60分1本勝負>

【挑戦者】○原田大輔(16分41秒 片山ジャーマンスープレックスホールド)【第37代選手権者】×鈴木鼓太郎

☆鼓太郎が3度目の防衛に失敗、原田が第38代王者となる


<第8試合 GHCタッグ選手権試合 60分1本勝負>

【挑戦者組】マイバッハ谷口 ○火野裕士(18分18秒 体固め)【第46代選手権者組】中嶋勝彦 ×潮崎豪

※Fuckin Bomb

☆中嶋&潮崎が初防衛に失敗、谷口&火野が第47代王者に


<第9試合 GHCヘビー級選手権試合 60分1本勝負>

【挑戦者/GLOBAL LEAGUE 2018優勝者) 】○清宮海斗(33分0秒 タイガースープレックスホールド)【第31代目選手権者】×杉浦貴

☆杉浦が7度目の防衛に失敗、清宮が第32代王者となる


 今年最後のビックマッチのメインは杉浦の保持するGHCヘビー級王座にGLOBAL LEAGUE 2018で優勝を果たした清宮が挑戦した。

 序盤はグラウンドで互いに出方を伺うも、杉浦がフィンガーロックと見せかけてガットショットからしかけ、杉浦のエルボーに対し、清宮はランニングエルボースマッシュで応戦、エプロンの攻防で杉浦を場外に出した清宮は鉄柵外へ杉浦を出すと鉄柵越えのウルトラタイガードロップを発射する。

 これで清宮がリードを奪ったかに見えたが、杉浦が鉄柵攻撃から振り返すと串刺しビックブーツ、場外マットは剥がしてネックスクリューを敢行して一気に流れを変え、リングに戻ると杉浦はビックブーツ、フェースロック、キャメルクラッチと首攻めでリードを奪い、清宮は連打も杉浦はビンタを浴びせる。

 清宮はダウンするが、杉浦がビンタの連打で起こし、ブレーンバスター狙うが、清宮が投げ返し、杉浦がエルボーに対して清宮はフライングフォアームで応戦、串刺しフォアアームからミサイルキック、杉浦の串刺しスピアーもかわすと、清宮はハングマン式リバースDDTを敢行する。

 エルボーのラリーは杉浦が制し、突進した清宮にキチンシンク、串刺しビックブーツ、串刺しニーの往復攻撃で畳みかけ、雪崩式ブレーンバスターから逆エビ固めで清宮を追い詰める。

 ロープに逃れた清宮に杉浦は串刺しニーを狙うが清宮はかわしてエルボーも、杉浦は見えない角度からのスピアーで応戦、ブレーンバスターの体勢からトップロープへ前に叩きつけ、エプロンで断崖式中年ズリフトを狙うが、し着地した清宮が三沢式フェイントからウルトラタイガードロップを発射、リングに戻ると清宮は杉浦の背中めがけてミサイルキック、タイガードライバー式DDT!杉浦の左のラリアットをかわしてジャーマンで投げるが、杉浦も立ち上がってジャーマンで応戦、清宮はエルボーも杉浦も打ち返し、互いに譲らずも、清宮がビンタの連打を浴びせれば、杉浦がナックルで応戦する。

 杉浦はターンバックルへのジャーマンから、コーナーに座り込んだ清宮に三沢の鬼がこもった鬼エルボーの乱打、ランニングニーからオリンピック予選スラムは清宮が丸め込むも、杉浦がニーから左のラリアットからニーリフト、そしてオリンピック予選スラムが決まるが、身体を捻ってダメージを最小限にした清宮はカウント2でキックアウトする。

 杉浦は雪崩式オリンピック予選スラムを狙うが、清宮が頭突きで阻止し雪崩式リバースDDTを敢行、杉浦の突進をドロップキックで迎撃してからジャーマンから投げ放しタイガースープレックスで投げ、タイガースープレックスを見せ球にしてチキンウイングフェースロックことタイガーフェースロックで捕獲、(勝手に命名)杉浦もまさかの攻撃に苦悶の表情を浮かべる。

 清宮はジャーマンから背中へのドロップキックを連発してからジャーマンで投げ、杉浦は鬼エルボーで抵抗も清宮は顔面めがけてドロップキックを命中させると、タイガースープレックスホールドで投げるが、杉浦はカウント2でキックアウトする。

 清宮は垂直落下式のノーザンライトボム風の技を披露すると、最後はタイガースープレックスで3カウントを奪い、GHCヘビー級王座を奪取、22歳で最年少でGHCヘビー級王座を奪取という偉業も達成した。

 内容的には杉浦の前にペースを握れず、自分のプロレスが完成し切れてないなど課題は多かったが、タイガースープレックスの前に狙っていた垂直落下式ノーザンライトボム系の技はおそらく12・7後楽園で見せようとしていたものだったと思うが、このときは未遂に終わっていた。今思えば開幕戦で未遂に終わったことは良かったのかもしれない。またタイガーフェースロックや垂直落下式ノーザンライトボムはフィニッシュに使える、技のバリエーションも増やしつつある。

 以前にも言ったが、清宮は「オレは強くなりたいんだ!」と杉浦に叫んでから1年半以上が経過したが、清宮は本当に杉浦に勝つことで強くなったことを示した。清宮も感慨深いが、一番感慨深いのは訴えを聞いていた杉浦本人だったのかもしれない。自分も1月27日の大阪大会のことを思い出していたが、杉浦と対戦して叩き潰された清宮を見て、まだまだ時間がかかると思っていたが、GLOBAL LEAGUE 2018を制してから勢いに乗って杉浦を降してしまった。杉浦自身も若造ではなくライバルとして認めざる得ないだろう。

 試合後に拳王が挑戦を表明、1月6日の後楽園での選手権が決定した。清宮が凱旋したときに真っ先に王者だった拳王が迎え撃ったが、今度は立場が逆になる。今まで清宮は追いかける立場だったが、一転して追われる立場となり、NOAHという大きなものを背負うことになった。また世代闘争も少しずつ個人闘争へと変わりつつあるようだ。

 第5試合ではHi69&稔の保持するGHCジュニアタッグ王座に大原&熊野のバックブリーカーズが挑戦するが、序盤は王者組がシリーズ中に負傷した熊野の左目を集中攻撃してリードを奪い、熊野が反撃して大原への交代を求めるが散々阻止され、バックブリーカーズが劣勢のままで試合が進む。

 終盤にHi69がみちのくドライバーⅡ、みちのくドライバーⅠ、みちのくドライバーβとみちのくドライバーフルコースで熊野を追い詰め、ストゥーカスプラッシュで勝負に出るが、剣山で迎撃した熊野がラリアットを放ち、MNからリストクラッチアルゼンチンバックブリーカーを敢行、最初は崩れるも、アルゼンチンバックブリーカーへと移行して、Hi69はギブアップとなり、バックブリーカーズが王座を奪取する。試合後は諸橋が宮脇とのコンビで挑戦を表明した。

 NOAHも清宮だけでなく、熊野も他団体の移籍組ではなく生え抜きの一人、特に熊野の場合は清宮がデビューするまでは若手は熊野一人だったこともあり、下積みも長く経験してきたこともあり、清宮と比べてここまで来るのは長かったと思う。

 第7試合で行われたGHCジュニアヘビー級選手権は、鼓太郎は場外戦で場外ブレーンバスター狙う原田を、エプロンめがけて脳天から突き刺すと、鉄柵攻撃からシーソーホイップで鉄柱に叩きつけ、リングに戻ると両腕を掴んでカーブスタンプ、コーナーに押し込んでエルボーからバックハンドエルボー、DDTからフロントネックルックと首攻めでリードを奪う。

 鼓太郎は串刺しニーから突進するが、原田がスロイダーで投げ、串刺しフォアアームからランニングフォアアーム、鼓太郎のピット狙いを顔面への低空ドロップキックで迎撃、旋回式のハリケーンドライバーと反撃、片山ジャーマン狙いは逃れた鼓太郎はファンネルからエンドレスワルツも、逃れた原田はターンオーバーニーは鼓太郎が着地してエルボーから突進、だが原田がコーナーへのスロイダーから雪崩式を狙うが鼓太郎がディフェンサーで切り返す。

 場外に逃れた原田に鼓太郎が三沢魂エルボースイシーダを発射、リングに戻ると三沢魂ダイビングエルボーアタックも命中させ、丸め込み合戦からエンドレスワルツで丸め込み、ニーから三沢魂ローリングエルボー、エクスガリバー、ブルーディスティニーと畳みかける。

 鼓太郎は三沢魂タイガードライバーを狙うが原田はフランケンシュタイナーで切り返し、鼓太郎がボディーエルボーからもマスドライバー狙いも原田は逃れ、鼓太郎はレクイエムを狙いも原田がエビ固めで切り返した原田がジャーマン、ローリングエルボー、ターンオーバーニーからの片山ジャーマンはカウント2はカウント2でキックアウトされる。サイド三沢魂タイガードライバーを狙うが、原田がインプラントで切り返すと片山ジャーマンで3カウントを奪い、王座奪還に成功する。

 これで鼓太郎が条件に出していたRATEL'S解散も回避されたかに見えたが、YO-HEYが突如原田にスーパーキックを浴びせると、相棒であるHAYATAにもスーパーキックを浴びせ、鼓太郎と小川は元祖三沢魂による合体タイガードライバーで原田をKOした後で、YO-HEYが顔面Gを浴びせてダメ押しする。

 そしてYO-HEYは鼓太郎&小川と握手して元祖三沢魂と結託したことをアピール。原田に挑戦を表明した。

 この展開は意外だったが、わかるのは鼓太郎がこれからもNOAHを継続参戦していくこと、だが何時YO-HEYと繋がったのか…YO-HEYはまた原田にベルトを巻くと自分への挑戦の機会がなくなると考えたのか?RATEL'Sは解散は免れたが思わぬどんでん返しでまた窮地に立たされたようだ。


 セミのGHCタッグ選手権はフーリガンズが奇襲で試合開始、潮崎が返り討ちで場外の谷口にプランチャを放ち、リングに戻ると王者組はサンドバックタイムからダブルトラースキックで谷口を捕らえる。しかし谷口が二人に急所打ちから火野が両腕ラリアットを浴びせると、谷口がベルトを持ち出して潮崎に一撃を加え、潮崎の額が割れて大流血となってしまう。 

 顔面血だるまになった潮崎はそれでも火野と逆水平合戦を繰り広げるが、コーディ、長井やKAZMAも介入してリードを奪えず、中嶋もろとも袋叩きにされ、小峠も駆けつけるが火野に返り討ちにされ、最後は火野が潮崎をFuckin Bombで3カウントを奪い王座を奪取した。


 残り1戦を残しているが、今年のNOAHを振り返ると世代闘争という図式が始まってから、丸藤正道が外、杉浦が中からNOAHというものを発信したことで、今まで何度も崩れてきた土台がようやく固まってきた。けどTV中継も数少なくなったことで、NOAHという団体を大きく発信する力がまだまだ足りない。そのためには新日本や全日本、DRAGON GATEやDDTのように独自によるネット配信は不可欠だが、現時点ではそのメドすら立っていない。NOAHもそのことはわかっているはずだが、拳王が武道館、原田が大阪府立大ホールへ再進出することをアピールしているものの、団体全体としてもまだまだ力が足りなすぎる。来年は団体全体として力をつけることが課題になりそうだ。

伊賀プロレス通信24時

略して「イガプロ!」、三重県伊賀市に住むプロレスファンのプロレスブログ!