里帰りした近藤修司が望月成晃に激勝!...14年目の和解

1月16日 DRAGON GATE「OPEN THE NEW YEAR GATE 2019」後楽園ホール 1615人 満員

(画像はDRAGON GATE NET WORK、試合内容は実況ツイートより)

<第1試合 20分1本勝負>

斎藤了 ○スペル・シーサー "ハリウッド"ストーカー市川 しゃちほこBOY(6分47秒 ヨシタニック)Gamma K-ness. ×"brohter"YASSH 問題龍 ミステリオッソ


<第2試合 若手トーナメント3位決定戦 20分1本勝負>

○吉岡有紀(12分47秒 首固め)×U-T


<第3試合 30分1本勝負>

○Eita 神田裕之 吉田隆司(7分21秒 片エビ固め)×ドン・フジイ ワタナベヒョウ 箕浦康太

※ Imperial Uno


<第4試合 30分1本勝負>

PAC ○ビックR清水 Ben-K KAZMA SAKAMOTO(16分19秒 エビ固め)吉野正人 土井成樹 ドラゴン・キッド ×ジェイソン・リー

※砲丸投げスラム


<第5試合 若手トーナメント優勝決定戦 60分1本勝負>

○シュン・スカイウォーカー(18分59秒 片エビ固め)×石田凱士

※スカイウォーカームーンサルト


<第6試合 45分1本勝負>

○Kzy 横須賀ススム 堀口元気(12分59秒 エビ固め)×YAMATO Kagetora KAI

※KZ.Time


<第7試合 ドラゴンゲート設立20周年記念試合 Vol.1
-望月成晃デビュー25周年記念スペシャル・シングルマッチ- 60分1本勝負>

○近藤修司(16分22秒 片エビ固め)×望月成晃

※キングコングラリアット


 DRAGON GATE2019年度初の後楽園大会が開催され、メインは今年は闘龍門JAPANからスタートしてDRAGON GATEまで20周年記念ということで、今回はその第1弾として、かつて悪漢一色としてDRAGON GATEに属し、現在はWRESTLE-1所属となった近藤を招いて、望月と対戦。悪漢一色は2004年に結成され、ヒールと化していた望月がリーダーとなっていたが、クーデターによって望月は追放され、抗争が勃発かと思われたが、大晦日に試合外の様々な業務を拒否したことで「リング外の素行不良・職務怠慢」として悪漢一色は全員解雇された。

 その後の悪漢一色は何度も再結成されたが、現在は散り散りとなり、メンバーだったYASSHIは2016年からセミレギュラーとしてDRAGON GATEには参戦していたが、近藤は2011年1月24日にJCBホールで開催された「GAORA開局20周年記念 スーパーファイト2011〜全日本プロレス・DRAGON GATE 夢の競演〜」では全日本所属だった近藤はKAIと組んで土井&谷嵜なおきと対戦するも、近藤はまったく土井を寄せ付けず徹底的に痛めつけ、「どっちが正しいのかって証明された気がしますね。それ以上でもそれ以下でもないですけど、それが全てでしょう」とそっけないコメントを出すなど、まだDRAGON GATEに対して複雑な感情を抱いていた。その近藤が因縁の望月相手に再びDRAGON GATEに向かい合うことになった。

 序盤は望月がキック、近藤がキングコングラリアットとかわしあって読み合い、ロックアップから望月が押し込んで張り手、ローキックも近藤はショルダーで応戦、エプロンに追いやった望月はサッカーボールキックからケブラータ狙いは近藤は阻止されて場外戦も、場外でのキングコングラリアットは鉄柱に誤爆してしまうと、望月はエプロンからムーンサルトアタックを命中させる。

 リングに戻ると望月が右腕へのローキックから脇固め、腕十字からキーロック、三角絞めと右腕攻めでリードを奪うが、持ち上げた近藤はパワーボムで叩きつけ、バックを奪う望月にKUBINBAGE、場外へ追いやられたところで、近藤が望月を持ち上げると右脚を鉄柱に直撃させる。

 リングに戻ると近藤がレッグロックからレッグブリーカー、望月の右ミドルもキャッチしてドラゴンスクリューからゴリラクラッチと右脚攻めで形成を変えるが、望月はビンタからミドルキックの連打、近藤の串刺しを踵落としで迎撃、近藤の串刺しラリアットに対し、望月は串刺しビックブーツで応戦して近藤をコーナーに逆さ吊りにして顔面蹴りを浴びせ、胸板へローキックの連打からスーパーケンカキックを炸裂させる。

 近藤はジャーマンも、着地した望月は真最強ハイキック、しかし近藤はキングコングラリアットで応戦し、望月の突進を近藤がランセルセで迎撃してから、キングコングラリアット狙いは望月がキックで迎撃。そしてツイスター狙うが、近藤が掟破りのツイスターで投げ、勝負を狙ってキングコングラリアットを狙うが、望月が先にカウンターでラリアットを浴びせる。

 望月はイリュージョンから真最強ハイキックを炸裂させるが、横蹴りからの三角蹴り狙いは近藤が左のラリアットで迎撃し、串刺しキングコングラリアット、望月をコーナーにセット、ラリアットから雪崩式ブレーンバスターで投げるも、望月が意地で立ち上がる。

 近藤はキングコングラリアットを連発し、左のローリングラリアットからショートレンジキングコングラリアット、望月も突進する近藤にグーパンチを浴びせるが、近藤はキングコングラリアットを連発して3カウントを奪い近藤が勝利を収めた。

 試合後に近藤が「言いたいことは、山ほどあるよ。まず、DRAGON GATE解雇した人間を、よくオファーしたもんだな、おいそれは冗談ですけど色々あるよな、過去だって、いまだって、未来だってあるかもしれない。でもな、一つだけ言えるのは、オレはこの団体出身なんだよ、それだけは変わらない不良息子が久しぶりに帰ってきた。そう言えば分かりやすいでしょうかね。望月さん、今日はありがとうございました」と望月にエールを送り、オファーがあればひっそりとDRAGON GATEに参戦することを約束、14年間のわだかまりをすてDRAGON GATEと改めて和解した。

 14年前の解雇は一体なんだったのだろうか、今思えば悪漢一色のメンバーによる若気のいたりだったのではないだろうか、14年前はなぜ解雇されたのか、わからないままDRAGON GATEという団体を恨み続けたのだろうが、近藤は現在ではWRESTLE-1の副社長で団体を率いる立場。そういった立場になったことで、なぜ解雇されたのかやっと理解出来たのではないだろうか、だから今回のオファーを近藤が受けたのではないだろうか…


 第5試合では12日の京都大会から開催していた若手トーナメントの決勝戦が行われ、決勝にはMaxiMuMの石田、望月道場のシュンが進出した。

シュンの動きを読んだ石田がエルボー合戦から石田がドロップキック、サッカーボールキックから足蹴、石田は背中、正面へサッカーボールキックで先手を奪い、シュンを場外へ追いやって、エプロンダッシュのPKを狙うが、キャッチしたシュンが断崖式ドラゴンスクリューを敢行、リングに戻ると顔面への低空ドロップキック、ロープ越しのダブルニーと流れを変える。

 石田はローキックから延髄斬り、ハイキックからミサイルキック、串刺しエルボーから延髄斬り、ネックチャンスリーホールドで反撃も、ミドルキックはシュンがキャッチしてドラゴンスクリュー、バク宙からバイシクルキックで場外へ追いやり、スカイウォークケブラータを発射、エプロンでブラスターを狙うが堪える、打撃戦から石田がハイキック、エプロンダッシュでPKを炸裂させ、トペで追撃を狙ったが、キャッチしたシュンが場外でアシュラを敢行、石田に大ダメージを与える。

 石田がリングに戻ったところで、シュンがフロッグスプラッシュで強襲、バイシクルキックからスカイウォーカームーンサルト狙いは石田が必死で阻止し、ハイキックで動きを止めトップコーナーから雪崩式ジャーマンスープレックスを敢行、ミドルキックを連発してからシュンがキャッチしてドラゴンスクリューを狙うが、阻止した石田が側頭部へローキックを連発、タイガースープレックスで勝負を狙うも、シュンが丸め込んでスクールボーイを連発、シュンが突進したところで石田がレッグラリアットも、シュンがスクールボーイからジャックナイフ式エビ固めで丸め込む。

 石田がジャーマンからハイキックの連打、そしてタイガースープレックスホールドを決めるがシュンはカウント2でキックアウト、エルボー合戦からシュンが突進も石田がレッグラリアットを炸裂させるが、シュンもバイシクルキックで応戦してアシュラを連発すると、スカイウォーカームーンサルトで3カウントを奪い、若手トーナメントを優勝を果たした。

 試合後はシュンは石田に手を差し伸べるが、石田は蹴り倒して拒否して退場。シュンはBen-Kとの対戦を要求すると、Ben-Kは無言で受諾、2月5日の後楽園大会での対戦が決定となった。試合内容は互角なれど、石田にタイガースープレックスのその後がなかったのが痛かったか、シュンもパワーだけでなく、足のリーチの長さを生かすなど、自分の特徴を生かせる攻めが出来るようになってきた。

 Ben-Kとシュンは同期なれど、先に走ったのは持ち前のパワーで大きなインパクトを出したBen-Kで、シュンが出遅れてしまった。どこまでBen-Kに迫れるのか、また越せえるのか…、そして若手トーナメントも3位決定戦では吉岡がU-Tを破るなど、成長が見られるなど、成果が見られた。今後彼らがどういう道を歩むのか楽しみである。


 セミファイナルではKzyがYAMATOからスライディング式エルボースラッシュ、韻波句徒からKZ.Timeで3カウントを奪い勝利、12日の京都で土井、13日の大阪で吉野、そして今回の後楽園でYAMATOと歴代ドリーム王者からフォールを奪った実績を盾にして、PACの保持するオープン・ザ・ドリーム王座に挑戦を表明、PACも受諾し2月10日の博多スターレーン大会での選手権が決定も、これに土井とYAMATOが待ったをかけ、2月5日の後楽園では土井vsYAMATOvsKzyによる3WAY戦が行われることになった。


 また2月5日の後楽園大会では闘龍門JAPANvs闘龍門JAPANにかつて存在したジャベを中心としたブランド「T2P」の対抗戦が行われることになり、かつてT2Pに属していた吉野はYOSSHINO、YASSHIは“brother”YASSHINI、しゃちほこBOYはしゃちほこマシーン2号として参戦、これにかつて悪漢一色の一員でDDTを主戦場にしている大鷲透が14年ぶりに参戦、またかつてT2Pで選手だった八木隆行本部長もベーカリー八木として裁くことになった。T2Pも懐かしいフレーズだが、かつてはミラノ・コレクションATがT2Pのエース格だった。せっかくだからミラノ先生にオファーをかけて欲しいが…


 第4試合ではREDがキッドを捕らえてリードを奪うが、清水とBen-Kが誤爆すると、Ben-Kが不快感を示したことで不穏な空気が流れる。終盤でも清水のラリアットがBen-Kに誤爆するが、清水は構わずジェイソンを砲丸投げスラムで勝利も、REDのメンバーは誰も祝福せず、清水一人で退場、また対するMaxiMuMも連敗続きでキッドが激を飛ばしリーダー風を吹かせたことで、キッドを置いて退場してしまった。

 清水の場合はMaxiMuMを脱退するときも、周りを見えていなかったことで土井との亀裂が生じたわけだが、今回も悪い癖が出たのか?しかしキッドも浮いた存在になってしまうとは、案外二人はウマが合うのかも…