プロレス多事争論「脱・三沢」という痛みの伴う改革

 今日発売の週刊プロレスでNOAHの新オーナーとなった鈴木裕之氏のインタビューが掲載され、NOAH再建のマニュフェストとして「脱・三沢」を掲げ、リングマットを緑から別の色に変更、団体ロゴ刷新、他団体派遣中止で鎖国体制を掲げた。 


  内田雅之体制の時は「NOAH THE リボーン」を掲げ、三沢光晴の名前を出してきたが、新体制は再建、また発展に向けて、脱・三沢に舵を向けつつある。


 確かに新日本プロレスが脱・アントニオ猪木に成功し再建できた例があるが、新日本の場合は創業者である猪木と新体制のユークスの対立があり、猪木がIGFを旗揚げして外からプレッシャーをかけたことで、再建に時間を要したが、NOAHの場合は三沢が亡くなっており、当時のスタッフもほとんどいないことから、脱・三沢はやりやすい状況でもある。


 リデット社の掲げた「脱・三沢」という改革はある意味"痛みの伴う”改革で、脱・三沢を掲げたことで客離れを懸念するだろうが、リデット社は覚悟の上ということから長期戦の構えだと見ていいだろう。 


 脱・三沢は自分のとって複雑かもしれないが、NOAHという看板だけは三沢の遺した唯一の財産という気持ちがあるうちは、自分はNOAHを見定めていくし、NOAHの光景をどう変えていくかもじっくり見定めていく。